3つの違いを早見表で

公立私立(日本)インター
学費安い(無償)中〜高高めが多い
授業の言語日本語日本語英語中心
カリキュラム学習指導要領学習指導要領+独自IB等・国際的
英語力教科として強い学校も生活言語として
卒業資格日本の資格日本の資格学校による
進路国内中心国内中心海外・国内とも

表を見るときの3つの視点

早見表は便利ですが、数字や言葉だけで決めると後で「思っていたのと違った」となりがちです。比べるときは、次の3つを自分の家庭にあてはめて読むと整理しやすくなります。

  • お金(学費+それ以外):授業料だけでなく、教材費・施設費・行事費・通学費まで含めて考えます。インターは授業料以外の費用も大きくなりやすいので、総額で比べるのが基本です(→ 学費は授業料だけじゃない)。
  • 言語(日本語をどれだけ残すか):英語を生活の言語にしたいのか、教科として伸ばせれば十分なのか。家庭での日本語の量とのバランスも合わせて考えます。
  • 進路(どこで学び続けてほしいか):国内の高校・大学を主に考えるのか、海外進学も選択肢に入れたいのか。ここで卒業資格の意味が変わってきます。

公立が向く家庭

費用を抑えたい、地域に根ざして日本の教育で育てたい家庭に。英語は習い事やオンラインで補う選択もあります。お住まいの市区町村の学校に通うのが基本で、転入・転居の手続きも比較的シンプルです。

「費用が一番の心配」というご家庭は、まず公立を土台に置き、英語や国際性は習い事・短期留学・家庭での工夫で足していく、という組み立てから検討すると無理がありません。

私立(日本)が向く家庭

日本の資格・受験を軸にしつつ、教育方針や英語教育にこだわりたい家庭に向きます。学費は公立より上がりますが、インターほどではないことが多く、「日本の学歴を確保しながら英語にも力を入れたい」という中間的な希望に合いやすい選択肢です。

同じ私立でも、英語の授業数や留学制度、国際コースの有無は学校によって大きく違います。パンフレットの印象だけで判断せず、英語の時間数や卒業生の進路を具体的に確認しておくと安心です。

広告

インターが向く家庭

英語を生活の言語にしたい、国際的な進路も視野に入れたい家庭に。費用と通学(地方なら移住も)を乗り越えられるかが鍵です。なお、同じインターでも一条校か認可外かで卒業資格や英語の量が変わります(→ 一条校インターの違い)。

「卒業資格」のちがいに注意

3つの中でいちばん見落とされやすいのが卒業資格です。公立・私立(日本の学校)は日本の卒業資格が得られますが、インターは学校によって扱いが変わります。日本の学校として認められた一条校(学校教育法で定められた正規の学校)のインターなら日本の卒業資格が得られますが、認可外のインターでは日本の「卒業」とは別の扱いになり、国内の大学受験で高卒認定(高等学校卒業程度認定試験)などの補い方を検討するケースもあります。進路に直結する部分なので、気になる学校には早めに確認しておきましょう(→ 一条校インターの違い)。

初心者がつまずきやすいポイント

はじめて3つを比べるとき、よくあるのが「学費の安さ」または「英語環境」だけで決めてしまうことです。学費だけで公立を選んだものの英語が思ったように伸びなかったり、英語環境にひかれてインターを選んだものの総額の負担や卒業資格の扱いに後から気づいたり、ということが起こりがちです。もう一つよくあるのが、子ども本人の性格や希望を後回しにしてしまうこと。英語中心の環境が合う子もいれば、まずは慣れた日本語の環境で安心して学びたい子もいます。費用・言語・進路に加えて、「この子に合うか」という視点を必ず一つ入れておくと、後悔しにくい選び方になります。

「ハイブリッド」という考え方も

幼児期はプリスクール→小学校は公立+英語の習い事→中高でインター、のように段階で組み合わせる家庭も増えています。最初から一本に絞らず、子どもの様子と家計に合わせて選び直していくのも一つの道です。

段階で組み合わせるときは、編入・転入のタイミング英語のブランクに気をつけます。たとえば小学校で英語環境を離れると、再び英語の学校に戻るときに負担が大きくなることがあります。家庭で英語に触れる時間を細く長く続けておくと、選び直しの自由度が保てます。

よくある質問

Q. インターに入れたら、日本語は身につかなくなりますか?

授業が英語中心になる分、意識して家庭や習い事で日本語に触れる時間をつくる家庭が多いです。日本語の読み書きを伸ばしたい場合は、補習校や家庭学習を組み合わせる方法もあります。どの程度日本語を残したいかを先に決めておくと、学校選びの軸になります。

Q. 途中で公立やインターに切り替えることはできますか?

制度上は転校・編入は可能ですが、学齢の数え方やカリキュラムの違い、空き状況などの条件があります。学校により受け入れ時期や英語の基準が異なるため、切り替えを視野に入れるなら、候補校の編入条件を早めに確認しておくと安心です。

Q. 結局、いちばん大事な比較ポイントは?

家庭によって違いますが、多くの場合は「総額の費用」「卒業後の進路(国内か海外か)」「英語をどこまで生活言語にしたいか」の3点に集約されます。この3つを家族で話し合うと、3つの選択肢のどれが近いかが見えてきます。

まとめ

3つは「どれが正解」ではなく、費用・言語・進路の重視点が違うだけ。わが家が何を一番大事にしたいかを言葉にすると、選びやすくなります。

インターの費用・暮らしを試算する